水面に浮いた船が、動き出すには船を押し進める力、推進力が必要です。小さなボートでは、
オールを漕いで水を後ろに押し、その反動で前に進みます。
大きな貨物船では、この水を後ろに押す仕事を、船尾の大きなスクリュープロペラを回転させることで
行います。
スクリュープロペラの原理は、木ねじが、回転することによって木材の中にくい込み、進んでいくのと
同じ原理です。
木材が水に、ネジ山がプロペラの羽根に対応します。プロペラを回転させることによって羽根が水に
くい込み、水の中を進み、プロペラと一体となっている船自体も進みます。
プロペラの回転数は、大型タンカーでは1分間に70前後でゆっくり力強く回転しています。
高速の大型コンテナ船は、100回転前後です。
なお、中・小形の高速船では、ウオータージェット(水噴射)と呼ばれる方式もあります。
これはポンプで高圧にした大量の水をノズルから噴出させ、その反動で船を進める方式です。